FC2ブログ
HOME   »  
RSSフィード

2018年3月4日~4月7日

days in playa



3月4日、前夜までの雨は止み、快晴の空の下テカテ国境に向かった。話題のアメリカメキシコ国境、それなりに厳しい審査になることを覚悟でいくも、他に待ち人もおらず、誰にも何も咎められることもなかったため、思わずあれよあれよとパスポートチェックなしで一度通過してしまった。それほど、’’下り’’の警備は緩いもので、その後自ら戻って受けた入国審査もやはり同様に緩いものだった。

現在一人数十万とも百万円以上とも言われる大金を越境斡旋業者に支払い、あるいは自ら危険を侵しあの手この手で、不法滞在者や麻薬取引に対する厳戒態勢の警備の中を不法に越えていくものが多いという’’上り’’のアメリカ行きとは雲泥の差。

"すばらしい天気だ、空を見てみろアミーゴ’’

入国スタンプをくれた職員の男性は明るく、彼の陽気さはいよいよ始まるラテンアメリカの旅への期待をいっそう高めてくれた。

la tienda

ruta de vino

cacto field

ぶどうの生っていない季節外れのワイン街道を進み、山を越え、コロラド川が行き着くデルタをかすかに遠くに見てからコルテス海に沿ってカリフォルニア半島を南下。距離表示はマイルからキロメートルへ。メキシコの道は路肩が狭く、当初は先が思いやられたけれど、町から離れると交通量はぐんと減り、またメキシコ人ドライバーの運転マナーは想像していたよりもずっと良く、ここまでそう危ない目に遭うことなく走ってこれた。

tacos

baja california

mar cortez

puertecitos-chapala

baja highway

この半島はサボテンが気持ち良さそうに生える非常に乾燥した土地で、3月は暑さがくる前の最後の涼しい月。しかしそうはいっても日中30度を越える暑さで、すぐに肌の色が変わった。どこまでいってもサボテンばかりなもので、正直走行中の景色にはすぐに飽きてしまった。ただ、見上げるほどの巨大サボテンをはじめ、奇妙な形をした大小さまざまな種々のサボテンに囲まれて過ごす一風変わった夜は、テーマパークの中にでもいるような不思議な感覚に浸ることができ、これぞサボテン半島を走る醍醐味に違いないと勝手に思い込んでは、今日はどんな形をしたサボテンの横で寝ることになるやらと、毎晩の寝床選びが半島走行における一番の楽しみだった。

in cactus field

cacto

DSC_0256.jpg

in cactus field again

snake zone

サボテンに好まれた半島には、数種のクジラもやってくる。アラスカからメキシコにかけての太平洋側はクジラが往き帰するクジラ海道になっており、なかでもこの半島にある潟湖はコククジラの繁殖地として世界的に知られているそう。彼らはアラスカから越冬のため、およそ10,000kmに及ぶ距離を2~3ヵ月かけて泳いでやってきては、春にまた同じ距離を、餌が豊富な冷たい北の海に向かって旅立っていく。「十分な脂肪の蓄えがあるので、北へ移動する間、彼らは食事をほとんど摂らないんですよ。」ロサンゼルスにいたとき、ポイント・ヴィセンテにある自然文化案内センター前で知識豊富な日系三世のボランティアスタッフがそう教えてくれていた。ちなみに赤ちゃんクジラは移動中もママクジラのミルクを飲むみたいだ。その量一日300~1,200リットルとか。赤ちゃんといってもクジラの赤ちゃん、スケールがでかい。

whales

ちょうど繁殖のため暖かいメキシコの海にやってきた彼らを間近で観察するベストシーズンに当たっていたのだけれども、ゲレロネグロにある潟湖でのボートでの観察ツアー参加代は安いものではなかったので諦めて、その替わりに、先にある湾でカヤックをレンタルして水旅することにした。なんでもそこでティブロン・バイェナス(ジンベイザメ)に会えると聞いたものだから、気持ちは高まった。 数日後、ムレヘの町の南にあるその湾に着き、サドルに跨りながら、カヤックのレンタルできる場所を訊ねた男性が人間の姿をした神様であろうとは思いもよらなかった。「私のを使えばいい、お金なぞ要らん」 そもそも、カヤックをレンタルできる場所なんてないようだった。「あそこに見えるのがわたしの家だ、明朝好きな時間に訪ねてきなさい」

bahia concepsion

サンディエゴから25年前に移住してきたというポールさんは神様兼ガラス工芸職人。バーナーの火でガラスの棒を変形させていとも簡単にクジラやシャチ、イルカを作ってしまう。周辺の家々含め、湾岸にある彼の家には環境保護の観点から電気はきておらず、生活にはソーラーバッテリーをつかっている。水が澄んでいるのでアトリエからティブロンやクジラが泳ぐ影が見えることもあるという。

paul-san

paul's art

水の上からはサドルの上からとはまったく違う世界が広がった。水面で浮いているペリカンのすぐ横を通り過ぎると、トロピカルな魚と、エイが海草の周りを好んで泳ぎ、その傍らでヒトデがその体をでーんと広げている。川と違って流れがないので、近くに見える島でも実際着くにはうんと時間がかかって体力を消耗する。無人島のビーチでの休憩を挟み4時間ほど漕ぎ、風が出てくる前に、暑さから逃げるように陸に戻った。ポールさん曰く、僕の後ろをイルカの群れが泳いでいたそうだ。ティブロンの影を探して、風で波立ちはじめた水面をアトリエからしばらく眺めていた。

water trip

uninhabited island

kayak

町の作りから、人、食べ物、物価などなど、激しい越境後の変化の中で、一番大きな変化はやはり言葉で、越境前に古本屋で購入したスペイン語の辞書を片手に、標識や看板に書かれた文字、野菜や果物の名前など、身近なものから単語を覚え頭に入れていく。ポールさんもそうだし、この半島にはアメリカ人旅行者やリタイヤしたアメリカ人移住者が多くやってくるため、彼らを相手に商売している人々などを中心に英語がずいぶん通じてしまう。こちらが一生懸命、数少ないボキャブラリーの中から単語を羅列して身振り手振りで会話を試みても、「英語でいいから」と冷めたい感じで言われてしまい、これじゃ練習にならんなぁと思うことが多々だった。

church

self taco

for pray 

そんな中、半島南部のロレトの町を走行中、妙にウェルカムなご夫婦に呼び止められ、ファーストフードレストラン兼ご自宅で滞在させて頂ける機会に恵まれた。世間はセマナサンタというイースター前の連休に入っており、メキシコ人観光客が半島に押し寄せ、町でビーチでどんちゃん騒ぎが連日続く時期。「こんな暑い日に発つもんじゃないよ」「こんな風が強い日に発つバカいやしないよ」、「こんな連休中の車が多い日に発ったら危ないだろ、もう一泊していきなさい。」 朝を迎えるごとにそんな風にいってもらえて、1泊のつもりが、結局1週間の滞在に。皿洗いや掃除、下ごしらえ用の野菜を切ったりして手伝わせてもらいながら、ペダルを漕いでいるときには触れることのない日常会話に触れた。この英語を全く解さない、おおらかなご夫婦との出会いが良いきっかけとなり、滞在中少しずつ少しずつボキャブラリーが増えていった。僕の片言ぶりに大笑いしながらも、毎日教え諭す姿勢で接してくれた2人のおかげで、“この先なんとかやっていけるはず”という中南米でやっていく手応えのようなものが得られ、ロレトを発つときには、なんだかずいぶん大きくなったような気持ちで走り出せた。

loreto

el bajon

実際は、入国から早2ヵ月発ち中央高原を走行中の今も、簡単なやりとりすらできず無力感にさいなまれる日々が続いていますが、これは誰もが通る道。いつの日か南米の旅が終わる頃にでも、ご夫婦に突然電話して、少しは上達しているだろうスペイン語であーだこーだと話し、2人を驚かせて喜ばせることができたならばさぞ素敵だろうと、そんなどっきり電話を実現できる日が来ることを夢見て進んでおります。

gracias sandra y eduardo



クジラとサボテン、そしてアメリカ人に好まれた半島で、こうして僕はラテンアメリカ旅の小さな初めの一歩を踏み出した。

landscape



@Mexico City

windmill

Feeling it’s been a long time since I last greeted. I almost forgot how to post news on facebook..

I’ve been traveling in the US. Though America is far from my homeland, when I was a kid, it was actually closest foreign country on TV screen or magazine and for a military base set in my home town. Some movie stars, MLB and NBA players were my heroes that time. As I grew up, they equally became old and now I’m rather interested in other things, people’s life, history or geography and so on. And I could see and feel those in some degree through passing by places. Before entry, I was a bit worried about things would happen to me while in the US from news and rumor on immigrant I had heard of. But after all I had only good meetings with good people as elsewhere. There are no longer my heroes here but now I can feel America even closer thanks to those meetings and landscapes I have seen in person with my eyes.

By the way, there is no big wall yet I can see from here on my way to Mexico. I don’t know at all about politics or haven’t caught up any gossip of Hollywood stars either but at least good enough to know that. Wish no more war and wall whether visible or invisible in this world to separate each other in an unpeaceful way.

Greeting to all my friends from the modern United States of America, should be the land of opportunity for all natives all earlier and new immigrants, who have a good and thanksgiving soul.


1st March 2018 posted on facebook



prayer

どうもおひさしぶりです。久しぶりすぎて危うく投稿の仕方を忘れるところでした。
最近は人知れずアメリカを走っていました。

映画や雑誌の影響、地元にある米軍基地のこともあり、遠いけれど、子どもの頃からなにかと身近な海外だったアメリカ。自分が大人になるにつれ、画面紙面で見ていた人たちも歳をとり、ヒーローだったMLBやNBAの選手は引退し、そういうものよりも興味は人々の生活だとか歴史、地理だとかに移っていきました。大半はただペダルを漕いでいただけなんですが、今回表面的でもそういうものを見て回れてよかったです。

移民に関しての噂を聞いていましたので、入国前は何が起こるやら多少心配していました。でもこの数ヶ月を振り返れば、他の国々と同じく良い人たちとの良い出会いばかりでした。もうアメリカに僕のヒーローはいませんが、得た出会いや直接自分の目で見てきた風景をとおしてより身近に感じられる場所になりました。

話題のメキシコ国境付近まで来ましたが、どうやら壁の建設はまだ実行されてないっぽいです。そんなもんが建ってたときには手持ちの100tハンマーでぶっ壊してやらんといかんなと思っていたんですけども。まぁそんな勇気ないですし、大体ハンマーなんて持ってないですし、このまま未遂で終われそうでホッとしています。

そんなもの建てたところで、逆効果で両国間だけではなく、悪影響があちこちで出てくる気がしてなりません。世界に存在する平和的でないあらゆる人間分離帯が排除されることを願ってペダルを踏んでいきます。痒いことを言いたくないんですが、単に、平和じゃない国・地域があると、自転車で走れないから非常に困るんです。

いよいよラテンアメリカに入ります。じきに雨季に入りますが、オフシーズンの中米を楽しんでいこうと思います。


2018年3月1日 facebook投稿挨拶文



a gentle light at dusk

rainbow

autumn

mountain goat

migrated birds

favorite valley

favorite road in Nebraska

route66

days in desert

the pacific sunset

Going on his path guided by a dragon
from a little artist in Utah



@Guerrero Negro /Mexico
Bookmark : FC2BLOG_CAPTCHA
profile

hiromu jimbo

Author:hiromu jimbo
I'm in a challenge to cycle around the world
since May 2009,started from Istanbul,Turkey.
Motivation for this journey just comes from big curiosity about the world.I'd like to see and feel the ordinary life of the people living in defferent cultures.

2009年5月末イスタンブールより
自転車世界一周挑戦中です。
世界で起きていることへの大きな好奇心がペダルを回しています。その土地で生きる人の日常生活を見ていけたらと思います。

contact

name:
e-mail:
title:
body text:

welcome
my journey
*special thanks to sekiji-san

distance:
68,781km (May09-May14)
58,988km (July2014- )

latest news

PAGE TOP